同社は、中小企業の事業承継を支えるM&A仲介事業を手がける士業グループ。売り手・買い手のマッチング、企業価値評価、事業計画・買収計画・PMIの策定がすべて手作業で属人化していた。この一連の業務を、Claude API × RAGで貫くAI搭載M&Aプラットフォームとしてフルスクラッチで再構築するプロジェクトが進行している。国のM&Aガイドラインや事業計画モデルをAIに完全網羅させ、税理士監修の相談チャットボットと数十種の財務シミュレーションを1つのWebプラットフォームに統合する。

同社が手がけるのは、中小企業の事業承継を支援するM&A仲介事業である。売り手・買い手のマッチング、企業価値評価、事業計画や買収後の統合計画づくりといった中核業務が、いずれもアナログかつ属人的に運用されており、案件リストの管理や条件の突合、各種書類の作成に多大な工数がかかっていた。M&Aは論点が財務・税務・労務・法務・経営と多岐にわたり、専門知識が特定の担当者に依存しやすい領域でもある。そこで、国のものづくり補助金の活用も視野に、本格的なAI搭載M&Aプラットフォームを新規に構築することとなった。
開発したのは5つの機能群を束ねたWebプラットフォームである。第一に、顧客・交渉管理のKPIダッシュボードと第4象限(緊急度×重要度)で整理するtodo付きカレンダー、売り手と買い手のマッチング、売り手案件を企業概要書として案件化する機能、そして中小企業庁のNNDBとの連携までを含む基盤層。第二に、事業計画をAIが対話生成する機能で、総務省の事業計画モデルをAIに実装し、15セクションの質問にユーザーが答えるとClaude APIが市場データや参考データを探索して図表化し、毎年アップデートできる仕様とした。第三・第四に、中小M&Aガイドライン第3版を網羅した買収計画機能と、中小PMIガイドラインを網羅したPMI計画機能を実装。買い手登録45項目のヒアリング設計、売り手ペルソナ設計まで仕様に落とし込んでいる。
技術面ではClaude APIを中核に据え、各種ガイドラインや事業計画モデルをRAGで参照させることで、AIが常に一次情報に基づいて回答・生成する構成をとった。第五の柱として、代表税理士監修のもとM&Aに関わる財務・税務・労務・法務・経営・進め方の各論点をいつでも相談できるAIチャットボットを実装。さらに役員報酬・退職金・相続税・事業承継・ホールディングススキームなど数十種の財務シミュレーションを搭載し、属人的だった専門判断をプラットフォーム上で再現できるようにしている。
導入前の課題と、AI活用支援によって変わったポイント。
要件定義から実装まで、デジライズが元請・PMとして伴走した具体的な流れ。
本案件で構築した主な機能群。
この開発で採用した主要な技術と、その役割。
規模: 大型のフルスクラッチ受託開発案件(着手金+本開発)
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